アメヒヨ不動産 リノベ企画

28

Feb.2020

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VOL. 7 屋根に登る


前回もチラッと登場した写真教室生徒のSさんは屋根職人。


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今回のリノベ、基礎的な部分は全て専門家にお任せしようと思っていたが、

せっかくSさんもいるし屋根は自分たちでやってみようということになった。


ただしSさんは瓦職人で、今回我が家がする「たてひら」は経験がないため、

仕上げはプロに任せて下地のみ自分たちでやるというプランに。

ちなみに「たてひら」とは「立平葺き屋根」のこと。

金属屋根の1つで板金(金属板)だけでできている屋根。

あらかじめ工場で加工した板金を持ってきて、一気に貼り付けて施工するため、

工期は短く、費用も安くすむ。



12月29日。世間はお正月休みに突入する忙しい時期にも関わらず、

Sさん、そして同じく教室生徒さんのカミソン・くぼっちの男性二人が

お手伝いに来てくれることに。


ヒロシ君が朝から家に行き、私はカフェの仕込みをした後で向かった。



予定としては2日ほどでできるだろうということだったので、

ほぼほぼ今日1日で終わらせてあとは翌日に、なんて思っていたのだが、

到着するとそこには全く予想と違う展開が。



まず第一に屋根の上は思ったより怖い。

平屋の我が家。下から見ると屋根の高さはなんてことない。

でも頼りない脚立で登ってみると、そもそも登っている途中から怖い。

平屋だから、と全く安全装備に気を使っていなかった間違いにやっと気づく。

落ちたらシャレにならないことを肌でビリビリ感じる。

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上に登って見る屋根は、下から見るよりさらにボロボロ。


屋根の上に立つと、たった数メートル高いだけなのに景色がだいぶ違って見える。

吹き抜けていく風も心地よい。

怖さが薄らぎ、頑張るぞー!と気合を入れ直して作業中の箇所を見る。


「はて?一体何の作業をしていたんだい?」

と尋ねたくなるくらいそこには何の変化も見えない。



私が到着したのはお昼過ぎ。


①ボロボロの屋根を撤去する

②下地を貼る


が今回の工程だが、この時点で①はクリアできていないととてもじゃないが2日では終わらない。

けれど、到着した時に終わっていたのは、

まだ全体の4分の1弱の「屋根を止めてる釘を抜く」ことだけだった。


これはみんなが悪いわけではない。


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どうやらセキスイハウスのプレハブであることが関係しているようだが、

やってみるととてつもなく難しい。

一本の釘を抜くにも一苦労なのだ。

釘を抜いたあとはバリバリと屋根自体をめくらなければいけないが、それも難しい。


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これは私が到着する前の写真だが、この顔を見るとだいぶ早い段階で暗雲立ち込めていることがわかる。

二人の顔が作業の難解さを物語っている。

結局半日かけても4分の1の屋根をはがすところまでもいかなかった。


せっかくみんな来てくれて、作業は一応進んでいるし、Sさんは材料も買ってきてくれている。

もちろんみんなでこのまま完成させたい気持ちはあったが、

とてもじゃないが時間がかかりすぎる。

ここは「空気を読まない」「デリカシーがない」でおなじみの私が言うしかない。


「よし、諦めよう」


え、諦めんの?!


な雰囲気に一瞬包まれる。

でも仕方ない。


これからの作業でどうせ私たち素人にできることは少なく、

結局Sさんが一人でやらなければいけなくなる。

そしたらただの仕事だし、時間もどれだけかかるかわからない。

万が一無理して事故でも起きたらそれこそ大変だ。


心から申し訳ないと思いつつ、みんなで「だめだ、こりゃ」の1枚を撮る。

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お休みの日に呼び出され、午前中ずっとしんどい作業をさせられたのに、

こんな演技にもつきあってくれるなんて、なんていい人たちだ。


というわけで、屋根の下地を自分たちでやる、は諦めた。

プロに任せよう。


Sさんはとても申し訳なさそうにしてくれたが、まったくそんなことない。

今回のことを通して、まず「屋根」が身近になったし、

これがなければ自分の家の屋根に登るなんて一生なかったかもしれない。


カミソンとのんびり屋根の上に座って


「青春だね〜」


と笑い合うこともなかったのだ。


そして何より職人さんへの半端ではないリスペクトの心が生まれた。

そもそも職人さんは尊敬しているが、それにしてもこんなにすごいのかと実感した。

Sさんにしても、我々がおっかなびっくり登っている脚立を、

ものすごく重いロールをヒョイとかついで何往復もしている。

信じられない体力と腕力。

これから先もとにかく職人さんへの感謝の気持ちを忘れずにいようと心に誓った。



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みんなでラーメンを食べて今日の作業を終える予定だったが、

Sさんはせめて何かしていきたい、と塀を壊す作業をしてくれることに。


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これによりこの日から駐車場に2台車を停めることが可能となった。


己の無力は感じつつも、こんな風にたくさんの方の手を借りて、

この家が変わっていくことはとても嬉しいなと心が温かくなる。


年内にはもしかしたら住めるのでは!なんて思っていたのが嘘のように、

結局ほぼほぼ何も変わらないまま新しい年を迎えることになった「へぐりの家」。

一体いつ完成するのかゴールが全く見えないが、

とりあえず今年は出会えて手に入れられただけで満足しよう。



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※高所での作業を行う際は安全装備をきちんとつけましょう


WRITER

明日香


副編集長
カフェナナツモリオーナー



アメヒヨ不動産 リノベ企画

アメヒヨ不動産、リノベ企画課によるリノベーションドキュメンタリー。
住宅のプロSOUSEI監修の元行なったリノベプロジェクトや、
編集長タムラのマイホーム購入記などなど。
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