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05

Aug.2015

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自然農法のおいしい野菜を畑から 『kumaFARM』

こんばんは!奈都です。

今日は、ここ奈良で、自然農法で無農薬の野菜を育てている菜園『kumaFARM』を訪ねた時の模様をレポート。
おいしいオーガニックの野菜が生み出される畑の秘密に迫ります!



kumaFARM


奈良県葛城市で、菜園家・熊崎博一さんがスタートさせたkumaFARM。

スノーボードのインストラクターでもある熊崎さんが、その活動を通して“自然”に魅力を感じ、自然の中でできる事を地元奈良で表現したいと考えたことをきっかけに、畑での野菜の栽培をスタート。

菜園初心者に向けたワークショップ『畑のがっこう』での体験農園や、マルシェや奈良のお店で野菜の販売をされています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA kumaFARM代表の熊崎さん。


何年も試行錯誤を繰り返しながら、自然と向き合い、野菜を育てている熊崎さんの畑。
その小さな畑の中には、たくさんの生き物の営みが詰まっていました。





家庭菜園でも再現できる、自然の循環


マルシェや奈良のお店で見かける、「すごくおいしい!」と評判のkumaFARMの野菜。

畑を訪ねる前に、kumaFARMでは『自然農法』で栽培されている、と聞いていたので、その言葉のイメージから、やっぱり空気や水がきれいな自然の中に畑があるのかな?と想像しつつ向かうと…



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畑の前には工場や住宅。
意外にも、よく見かける風景の中に畑がありました。

自然農法の菜園は身近な場所でも作る事ができるそうです。





自然農法って?


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では、『自然農法』って、一体どんな栽培方法なのでしょうか?
kumaFARMでは、私達が知っている畑とはちょっと違ったやり方で野菜を育てています。
それでは、畑を見せていただきましょう!



●草を抜かない●



さてここには、何の野菜があるでしょう?↓
OLYMPUS DIGITAL CAMERA 草がいっぱい生えていて、素人目にはどれが作物かわからない…!?





正解は
OLYMPUS DIGITAL CAMERA 草をかき分けると、現れたのはニンジンでした!



畑に植わっているのは普通、作物だけですが、kumaFARMの畑には、畝にたくさんの草が生えています。
普通なら取り除かれるはずのこれらは抜かないのが自然農法。

あえて他の草を残す事で競争が生まれ、作物は負けまいと強く育ち、野菜の風味もギュッと詰まって豊かになるのだそうです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA ミニニンジン。小さいけれど、味が濃くて旨味が違います!!



草は作物と同じ高さ位まで残し、伸びたものは鎌で刈って地表に敷きます。
こうする事で畑の日よけ、保湿になり土がカラカラに乾くのを防ぐ事ができます。

抜かずに残した草も畑の土を覆ってくれるので、よく見かける、畑を覆う黒いビニールは使わなくてもいいんです!

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名もないような草も、大切な資源として使うのが自然農法。

「世の中に、雑草という草は無い!」のだそうです。





●土を耕さない●



クワやトラクターなどで土を耕して作物の種を植える、というのがおなじみの畑のやり方。
でも自然農法では、畑はあえて耕さない

土を耕さずに、草の根っこをそのままにしておくと、そこには昆虫や微生物などの多くの生物が生息します。
すると根っこや生物の働きで、土が耕されて有機物となり、肥料をたくさん使わなくても、野菜に必要な養分が供給されるのです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 無数の微生物や昆虫たちが暮らしている、畑の世界。
生態系の縮図が、この小さな畑の中にあるんですね!





●化学肥料や農薬は使わない●



鎌で刈り取った草、落ちた作物、野菜のくずなども畑の養分になります。
できるだけ、畑の外に出さずに循環させます。
化学肥料は使わず、有機肥料も必要な時に少し入れるだけ。


農薬を使って害虫を取り除く事もしません。

野菜が虫に食べられないのかな?!と心配になるところですが…。



OLYMPUS DIGITAL CAMERA 葉の裏側を見せてもらうと、アブラムシと、それを食べる蟻が。
このように自然と作物が守られています。


不思議なことに、生き物の循環がうまく回っている、特定の虫が大量発生する事もなく、作物が食べられるという事もほとんどなくなるのだそう。

無理に生き物の命を奪う事もしなくていいし、環境にもやさしい方法です。


畑の中の生き物のバランスがとれていれば、農薬を使わなくても作物は食べられないのです。






仲良しの野菜をお隣に!コンパニオンプランツ


さらに、kumaFARMで実践されているのがコンパニオンプランツの利用。

コンパニオンプランツとは、隣り合わせて育てることにより病害虫の被害を少なくしたり、成長を促進したり、収穫量が増えたり、野菜の風味が増したりと、良い影響を与え合う植物のこと。


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ディルとキュウリ

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ネギとカボチャ


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紫のバジルとトマト

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豆とトマト



このコンパニオンプランツの組み合わせは不思議と、食べる時に組み合わせると美味しいものが多いのが面白い!
家庭菜園でも簡単に実践できそうですね。






野菜が自然と育つタイミングが“旬”


少ない肥料で、農薬や化学肥料も要らない。主に使う道具は草刈りの鎌。
昔ながらの栽培の方法で、誰でも簡単に始められるのも、自然農法のいいところです。

うまく育たなかったり、十分に収穫できない時も当然あるそうです。
でも失敗しても、次の作物の肥やしとして土に還せば次の栄養になる。

諦めずにじっくりと畑や野菜と向き合い、観察する事が何よりも大切なのだそうです。



また、自然農法で育てる野菜は、最小限の肥料で育てるため、一般的に販売されている野菜よりも育つスピードがゆっくり。

kumaFARMの野菜は、収穫する時期をコントロールすることなく、野菜が出来たら収穫して売るという、作物のペースに合わせた方法です。

そのため、定期的な販売はされていないのですが、HJギャラリーさんのマルシェでの販売や、以前ご紹介したnoshさんの店頭に並ぶこともあるそうです。
自然の力でのびのびと育った野菜の旨みを、ぜひ味わってみてください!




自然の生態系の循環を最大限生かして、野菜を育てているkumaFARM。
 
「作物が元気に育って収穫ができた時は、畑の自然のサイクルがうまく廻っている時。
その循環の中に、自分も仲間入りさせてもらったようで、嬉しいんです。」と熊崎さん。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 畑にはいろんな虫が。お話を聞いている間も、鳥がやってきたり、いろんな虫の音が聞こえてきました。

自然の循環の中では、野菜も、雑草も、虫も人もみんな同じ生き物でしかなく、それぞれに役割があってバランスをとりあっている。
そう考えると一生懸命生きている一つ一つの命が、何だか愛おしく感じられます。

自然と仲良く寄り添って生きるということを、この小さな畑で学んだ気がしました。



kumaFARMでは、1年通して四季を感じながら自然農法の畑を体験できる『畑のがっこう』が開かれています。
ここで自然農法を体験したり、この畑で学んだ事を自宅に持ち帰ってもらって実践することができます。

kumaFARMさんの自然農法に興味がある、畑を自分でやってみたい、という方は是非一度、畑の見学に行ってみてください!





kumaFARM
Facebook:https://www.facebook.com/kumafarm
Mail:kumafarm.nara@gmail.com

「畑のがっこう」アクセス
・近鉄御所線「忍海駅」より徒歩10分
・近隣駐車場あり(徒歩5分)
※見学のお問い合わせはFacebookまたはメールにて


WRITER

奈都


編集スタッフ



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美しさ、時間、想像力、感受性、感動。
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