特集記事 > 5分 de 世界旅行

19

May.2017

/

スウェーデン旅行旅日記
「9日目 運命のストックホルム2日目 」

前回までのお話>

faceSW3
10日間のスウェーデン旅行もいよいよ残す所2日・・
と思いきや、
昨日私はなんとパスポートを紛失してしまい、
もはや予定通り帰れるかも分からなくなってしまったのでした。

10日間と書いてはいるけど実は延長戦があるのか!?
本日写真は大変少ないですが、
どうぞ事態の行く末を見守ってくださいませ・・・

5分で読める旅日記、はじまりま〜す!



花kei2
_MG_9061
9日目SW
4時半頃ふっと目が覚めた。
家族からメールが来ている。

・私のカードの付帯海外保険では、もし新しく航空券を買い直しても保障対象ではない
・元々乗る予定だった航空券を別日に振替可能かは、スウェーデンから航空会社に問い合わせないと不明
・(ずっと昨日からかけている)大使館の緊急連絡先は24時間対応のはずなので、つながらないのはおかしい。
・もしどうしてもつながらない場合はここへ、という大使館の方の携帯電話の番号

が記載されていた。

それを確認して、もう少し寝て、6時起床。

まず昨日に引き続き緊急連絡先に電話してみた。
でもやっぱり昨日と同じでつながらない。
教えてもらった大使館の方の携帯電話にかけたいけど・・
早朝すぎるのも失礼だし、7時になったらかけよう。

diamond2

そして7時。
リンダに手伝ってもらってかけてみる。
すると・・出た・・・!!日本人男性の方。

なにやらものすごくバタバタしている様子が伝わってくる。
イメージとしては歯磨きしながら服を着替えつつ
私の電話に出ている、というようなバタバタ感。
手短に事情を説明。

すると
・まず渡航書発行には戸籍謄本がいること。
・土日の発行はやむを得ない事情がある場合のみ可能であること。
そして
・私がかけ続けていた緊急連絡先の番号はやはり本来24時間対応であるはずなのでつながらないのはおかしい。
それについてはこちらからも確認してみます、と。

ただ自分はその担当ではなく、
また今から王宮の行事で今まさに出かける所であるため、
まずは再度緊急連絡先に電話してみて、
それでもつながらなければ一時間後にこの携帯電話にお電話ください、と。

「私、タカノと言います」と名乗ってくださり、
電話は切れた。

これは・・・すぐに警察に行こうと思ってたけれど
一時間はここに待機することにしよう。
数十分たったところで、例の緊急連絡先に電話してみた。
するといつものように転送の後・・・出た!!
日本人の女性が出てくれた!!
(ちなみにこの電話は、欧州何カ国かの問い合わせがまとめてパリにかかっているらしい)

なぜ急に・・?(これまで居留守使ってたのでは・・?)と思ったけど
とにかく事情を説明。

しかしそれはもうきっぱりと
「まず、日曜の飛行機には乗れないとお考えください。」
と言われた。
まじですか・・・

「月曜に大使館に行って渡航書を発行してもらってください。
必要な書類を申し上げます。」
とそれはそれは淡々と説明され、
しょうがないのでこちらも淡々とメモをとった。

やはり戸籍謄本がいるよう。家族に頼もう。
そして帰りの航空券を新しく買わなくては・・

はーー・・完全に2人と帰れる望みはたたれてしまった・・・
しかしこうなったら気持ちを切り替えていこう!
月曜日には渡航書もらえるようだし、
月曜の夜か火曜の朝発の飛行機をとって、帰ろう。

リンダに飛行機を調べてもらう。
価格比較サイトのようなところでさくさく調べてくれる。
ありがたい・・・

月曜夜発、カタール、ロンドン経由で水曜夜に日本着(エミレーツ航空)と、
火曜夜発、北京経由で水曜夜着(元々チケットをとっていた中国航空)があった。
値段は前者のほうが安くて7万くらい。
でももし元のチケットの日程変更がきくなら後者がいい。

いずれにしても日本に着くのは水曜か・・(元の予定では月曜)
仕事は連絡すればなんとかなるだろうし、
ホテルは延泊させてもらえそう。

幸いホテルは快適で、海も見えて朝ごはんもついてるし、
ストックホルムにはまだ見たいところもあるし、
一人は寂しいけど、まあ大丈夫そうだ。

中国航空に電話して日程変更がきくか聞いてもらおうとしたけど、
9時からのよう。
とりあえず朝ごはん食べよう。

それにしても・・・
何度でも書きたい、リンダの素晴らしさ。
私の3歳児レベルの英語でも何が言いたいか理解してくれる勘のよさ
そしてテキパキと全てが速い。
そして優しくて常に親切。
ああなんていい人。

diamond2

部屋に戻って、起きたところの2人に、
明日一緒に帰れない旨を伝える。
余計な心配させてごめんね・・
どうか私のことは気にせず今日と明日、旅行を楽しんでほしい。

そう思うと今回3人でよかった!
M美がいなかったらY子一人で観光・・とはならず
私の用事についてきてもらう形になっていただろう。

M美のおかげで2人が私なしで観光できるから本当によかった!!
それだけでも少し気が楽。

さて朝ごはん。
おお〜〜豪華!!
バイキング形式で、パンに飲み物、
その他チーズ、ヨーグルト、ベーコン、ウィンナー、シリアル等
各種とりそろえられている。

たくさん食べて力つけよう!!
img107

この朝食ルーム、全面ガラス張りで窓から海が見えてとても良い。
一人でここで過ごすところを想像してみる。
こんな形で海外一人旅することになるとは・・
などと思いつつ、ゆで卵を一つ拝借した。

朝食のあとリンダに中国航空に電話してもらうけどつながらない。
警察に行って、戻ってきたらもう一回かけてもらおう。
それがはっきりしてから帰りのチケットはとろう。

セーデルマルムというおしゃれエリアに出かけるY子とM美を見送って、
家族に電話。
幸い土日でも戸籍謄本はとってもらえそう。

さて、ようやくだけど警察にいって紛失届をもらおう。
これも渡航書の発行に必要な書類なのです。

リンダにもらった地図を持っていざ。
72時間乗り放題チケットがあってよかった〜!

青色点々
地下鉄を乗り継いで、警察の場所はすぐ見つかった。
ただ、建物自体が超巨大で、
入り口も課によって違って、どこから入っていいのか分からない。
違うところから入ろうとしてら入り口で止められ、
でも親切に私の行くべきところを教えてくれた。

入ると窓口の人以外誰もおらず、
呼ばれてパスポート紛失の旨伝えると
事情を聞かれ10~15分で書類を出してくれた。

私のパスポート、誰かが拾って届けてくれているということはないのだろうか、
と一縷の望みで聞くと、
同じ建物の中に落とし物センターはあるけどそこも土日は休み、
とのことだった。
そうか・・もう明日までに出てくるって可能性もゼロだな・・・

警察のある駅は静かな住宅街といったかんじで、
緑も多く、日光浴をしている人もちらほら。
シャボン玉で遊ぶ家族など、
おだやかな北欧の初夏の日常を見れた感じがして、
嬉しくて写真を何枚か撮った。

47790001
Y子とM美とは夕方外で待ち合わす約束をしている。
16時に昨日のフォトグラフィスカ(写真美術館)集合。

警察を出た時12時前くらいだったので、
余裕だよかった、と思いながら、
書類に貼る自分の顔写真を撮りに、中央駅へ。

ペルーの時は自動の機械などなく
町の写真館で撮影してもらったものだったが、
今回は日本と同じようにセルフの機械で撮れた。

一旦ホテルに戻ろう。

喉が渇いたので、何度も横を通っていた中央駅内の
COOP(スーパー)でオレンジーナを買う。
200円以上する。高い。

セルフレジだったのだけど、やり方が分からず右往左往していたら
案内担当の、若い背の高いメガネの男の子が来てくれて、
ものすごく丁寧に教えてくれた。
全身から笑顔があふれているキラキラボーイで
心が洗われる。

一度カードを入れる場所を間違って「あ、ごめん!」って言ったら
「全然〜!!よくあるミスだよ!!」
とまたキラキラ笑顔。

そんな彼が店を出る時「Have a nice day!」と言ってくれた。

なんだか・・・この言葉・・・
前から思ってたのだけど、すごくいい言葉だよね。

自分とは関係無いのに、
相手の1日がいい日であるように声をかける言葉。
定型化されているとはいえ、言われるたびにいい気持ちになる。

そしてキラキラボーイからかけられたこの言葉、
私も今日がnice dayだったらいいなって切実に思ってるし、
それを応援されたみたいですごく嬉しかった。

買ったオレンジーナを飲みながら、
歩き慣れた地下鉄までの道を歩きつつ、
そんなことを考えていたら一瞬ちょっと涙腺が緩んだけど、
ぐっとこらえた。

これからのことを考えながらホテルに戻る。
航空券を買い直してパスポートもとりなおしたら10万はかかるな・・
その日暮らしの私にそんなお金があるわけもなく、
ひとまず家族に借金するしかない。

返済のために何か追加で短期のアルバイトしよう。
何がいいかな・・・
などと思いを巡らす。

サーモン点々
13時すぎ、ホテルに戻ってリンダのところに行くと、
リンダが向こうからぱ〜っと走ってきて、
「日本人から電話があったわよ!今掛け直すから待って!!」と。

日本人・・誰だろう・・
と思いながら待っていると
リンダがつないでくれた。

出ると朝のタカノさんだった。

閑「タカノさん!朝はありがとうございました!!
ご迷惑おかけしてすみません・・」
タ「いえいえそんな、緊急連絡先はつながったんですよね?手順など聞かれました?」
閑「あ、はい・・」

タ「それでですね、私今公務が終わりまして、15時頃から空きそうなんです。
なのでそれからでしたら渡航書発行できるかと思うんですが・・」

閑「え!?今日!?今日ですか!?発行してもらえるんですか!!??
本当ですか!?
ありがとうございます〜〜〜〜!!え〜〜〜!!!」

タ「はい、それでは15時に大使館に来ることは可能ですか?」
閑「はいもちろんです!!15時ぴったりに行きます!!!」


・・・ということで、
ななななんと奇跡のどんでん返し!!
本日渡航書を発行してもらい、日曜の便で帰れることになったのです!!

必要書類の説明を聞いて、電話を切る。

9days

こちらを見つめているリンダ。

「私・・明日帰れることになった!!!」というと
Yes!!」とガッツポーズして喜んでくれた。

うわ〜〜〜ん、ありがとう!!!
横にいるフロントの人も喜んでくれている。
本当にありがとう・・・

リンダ、タカノさん、Y子、M美、日本の家族・・・
みんながいたから今の私があります・・・


とりあえずまず家族に電話して事情を説明。

それから部屋に戻って少し休憩。
一人ベットに座ってしみじみ・・・
明日帰れる・・・

正直もう歩けないんじゃないかというくらい足が痛い。
でも足の痛みを感じられる幸せ・・・

それから空腹も感じ、
朝いただいたゆで卵を一人部屋で食べようと
コツンとカラを割ろうとしたらびっくり、
温泉卵のような半熟さだった。
あわてて黄身をすする。

あとで聞いたことだが時を同じくしてY子も
セーデルマルメのベンチでゆで卵を食べようとして、
半熟っぷりに驚き黄身をすすっていたらしい。

青色点々
休憩してからリンダに大使館の行き方を聞き、
バスを待っていたのだけどなかなかこないので
しびれを切らしてまたリンダに
「タクシーを・・」と言うと
いつものことながら「日本大使館ね!?」と速攻電話し
「住所も伝えといたから!」と。

ああ、あなたはどうしてそんなに仕事ができるのか・・

タクシーはすぐ来て、10分ほどで大使館着。
人っ子一人いない静かな路地で
道端の花など撮影しつつタカノさんを待つ。

_MG_9096

15時すぎ、タカノさんがやってきた!
優しそうなおじさま・・!!

「本当にすみません、ありがとうございます」とペコペコしていると
「全然大丈夫ですよ〜」と。
菩薩。

渡航書発行の担当の方も来るとのことでしばし待つ。
しばらくして年配の女性が。

私たちが門の中に入り、
その入り口の門が自動でガラガラとゆっくり閉まるのを、
最後までしっかり見届けてから建物内に入られる様子を見て、
何事もこうあるべきだよな・・と思った。

一時間ほどで渡航書を発行してもらえた。
感無量・・・

私あの二人と一緒に帰れるんだ・・!
早く2人の元にいかなくては・・!!

タクシーを呼んでもらって
約束のフォトグラフィスカを目指す。

意外と遠くて、大きなトンネルをくぐったりして、
ストックホルムの街並みをぐるりと見ることができておもしろかった。

素直に、本当に美しい街並みだな・・と思う。

_MG_9068
_MG_9069
16:40頃フォトグラフィスカ到着!

昨日パスポートがないと発覚したあのベンチに2人は、いた・・!
帰れるんだよーーー!!
とかけよって報告!

M美はなぜか第六感的な力で絶対に一緒に帰れると
ずっと信じていたらしく「よかったね〜!」と。
そして私と同じくもはや諦めていたY子は驚き&涙。

よかった〜〜〜本当にうれしい。

おしゃべりは止まらないけど、
エステルマルムというショッピング街に行ってみる。

_MG_9110
デパートのようなところでとりあえずお土産など購入。

それから晩御飯を食べに
三たびフォトグラフィスカへ。

帰れると分かった時点で、心配かけたお詫びに
2人に夕食をごちそうしようと思い、
ガイドブックを見てこのフォトグラフィスカのレストランがいいなと
思っていたのだった。

入場料を払ってレストランへ。
おしゃれ・・・
大きな窓から海とストックホルムの街一望。
きれい・・!

_MG_9125
そしてごはんもおいしそう。

3つのセットメニューからチキンのソテーをチョイス。
付け合わせはジャガイモとアーティチョークでハーブのソース。
ブラッドオレンジジュースで乾杯。

_MG_9120
_MG_9134

2人がいたから帰れます。
こんな私を見捨てず助けてくれて感謝。

ごちそうしようと思ってたけど、いいよと言われてしまった。

その後館内の作品も見る。
ヘルムート・ニュートンとmotohiko odani(小谷元彦)の企画展がやっていた。
他にも展示がたくさんあったけど、閉館時間が来てしまい、
最後まで見れなかったのが残念。

その後ホテルに帰って、
もうくたくたで倒れそうだったけど、
シャワーを浴びて就寝。

仕切り線青
今日のこと、少しだけ振り返ってみる。

緊急連絡先にずっとつながらなかったこと・・
理由は不明なまま。
だけどタカノさんが「確認します」と言った直後つながったことを考えると、
なんらかの不具合で、それまでつながっていなかったのだろう。

だけどあれがすぐつながっていたら・・
私はタカノさんの携帯電話に電話することはなかったし、
今日渡航書を発行してもらえることはなかったと思う。

それから、朝の段階ですぐ帰りのチケットとらなくてよかったなと思う。
この程度のことで、という気もするけど、とにかくずっとパニックで
ノートにするべきことを書いては順番を考え、また書き・・としていた。

どの口が言う、という感じではあるが、
諦めずにベストを尽くすことの大切さを実感・・。
まさに「人事を尽くして天命を待つ」ってやつ・・・。

たくさんの人がフォローしてくれる形で、
わたくし、 どん くさ子こと田中閑香、明日帰れることになりました・・

ここまでお読みいただいた方もありがとうございます。。
無事、次回で最終回です!

_MG_9047
tuduku9SW

WRITER

閑香


特派員
時々旅人、時々写真家



特集記事

ここでは、各コンテンツには収まらない、様々な特集記事をご紹介してゆきます。
季節やイベントにリンクした企画や、
ちょっと変わった企画まで、 家や暮らしに留まらず、様々な切り口でお届けします
新しいコンテンツがここから誕生するかも?

NEWS & EVENTS

ALL