discovery Nara

07

Dec.2015

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世界に誇るmade in Naraの靴下 ヤマヤ株式会社

こんばんは!奈都です。
今夜は、奈良の靴下の会社、ヤマヤ株式会社に訪れた時の事をレポートします。
住んでいても、知らない事がいっぱいの奈良。
奈良県は、靴下の生産が全国一、と知ってはいるものの、
実際にどうやって作られているのか見た事がない!
という訳で、広陵町の靴下工場を見学させてもらいに行くことになりました。



10月某日、訪問させていただいたのは広陵町にあるヤマヤ株式会社さん。
大正10年創業の靴下製造の会社です。
94年の歴史がありながら、商品開発も積極的にされており、
自社ブランドのHoffmanや、ならまちにある靴下屋さんの『糸季』さんで「ORGANIC GARDEN」の靴下を販売されています。
aya、もりじゅん、奈都トリオで見学させていただきました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 快く取材を受けてくださり、お話を伺ったのは 野村佳照社長。
会社のこと、靴下の歴史と現在のこと、ものづくりに対する思いなどをじっくり聞かせていただきました。




靴下のまち 広陵町

アメヒヨの拠点ナナツモリにも近い広陵町は、四方をなだらかな山々に囲まれた大和盆地にあります。
かつては広く綿を栽培し、木綿織りが盛んに行なわれていました。江戸時代には「大和木綿」として全国に知られる特産品に。
現在も靴下の町として、奈良靴下産地の中心地で、現在は靴下生産量全国一を誇ります。
一大古墳群として有名な馬見丘陵をはじめとする古墳の数もなんと全国一!
古墳時代の遺跡も多く残る歴史と繊維産業の町です。


靴下産業の現在
1859年、日本が開国したことにより大量の綿製品が輸入され、明治時代には堺紡績所が開設。
近代的な技術も導入され、靴下工場やメリヤス工場が次々に誕生。

機織りで工賃を得ていた広陵町域の人々も靴下製造に目をつけ、靴下工場を作ります。


当時の靴下製造は手回し機。
実際に機械を見せていただきました!
IMG_4192 ハンドルをくるくると回すと、針が輪状についたシリンダーが動き、筒状に編まれていきます。
今の靴下編み機は機械で動きますが、原理は同じ。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA 靴下はこんな風に作られているんですね。


手回し機での靴下製造は手軽に始められることもあって、農家の副業として馬見村を中心に広がっていきました。
大正時代から昭和初期にかけて、自動編みの機械や口ゴム編みの機械が導入され、大量生産が可能になり、馬見村は奈良県の靴下製造の主産地に。
戦後には染色や刺繍などの関連産業も同時に成長し、現在の「靴下生産量全国一」に至っています。



とはいえ、現在は靴下の生産は 80パーセントが輸入品。
国産の20パーセントのうち4割を奈良県が生産しています。


伝えていきたい、ものづくり
日本の、奈良の「ものづくり」を残し、伝えていきたい。
そんな思いを感じる商品をたくさん作られているヤマヤ株式会社さん。

特に注目すべき商品は、このガラボウソックス。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

太くてでこぼことした糸で編まれたガラボウソックスは、どこか懐かしく、やさしい風合いがあり、太さにムラのある糸による履きごこちの良さが魅力。
触ってみても、なんとも素朴で優しい手触りです。

このように太い糸で編むには現代の機械では難しいため、「ガラボウ」という、明治時代に日本で開発され、現在では数台しか残っていない紡績機を使います。
「ガラボウ」は扱える人が少ない難しい紡績機。また一つの靴下を作るのに通常の機械よりも時間がかかります。
しかし、このガラボウによって出せるこだわりの風合いや肌触りが認められ、パリで常設展示される「DISCOVER KANSAI」の10作品に選ばれたり、
海外での販路開拓やPRの知見を持つプロの”目利き”が、日本が誇るべき優れた地方産品500点の発掘・選定をして海外に広く伝えていくプロジェクト「The Wonder 500™」の認定商品に選ばれるなど、
日本が世界に誇る商品として注目を集めています。



地球にも、人にも優しく。
また、地球環境にも人にもやさしいものづくりを目指されています。
早くからオーガニックに着目し、関西の工場5社からなるファクトリーブランド「ORGANIC GARDEN」を立ち上げ、
農薬や化学肥料を使わずに栽培されたオーガニックコットンを天然の染料で染め上げた靴下を作っています。
手間と時間をかけて育てられたオーガニックコットンの靴下は、肌触りもやさしく一度履くとずっと履いていたくなる心地よさ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 左:藍染めソックス・・・オーガニックコットン100%の藍染めソックス。藍染めは天然の抗菌作用があるそうです。
中:ヤク パイルソックス・・・柔らかく保温性のあるヤクの産毛とオーガニックコットンの混紡糸を染色せずパイル状に編んだ肌触り抜群のソックス。
右:ガラボウソックス



「小さな子供が、靴下を履かせてもいつもならすぐに脱いでしまうのにヤマヤさんの靴下は気に入ってずっと履いている」というエピソードをお客様から聞いてとても嬉しかったと野村社長。
幅広い世代に愛されるのも、厳選した素材を使って丁寧に作られているからこそなんですね。



丁寧なものづくりの現場
お話を伺った後、靴下工場を見学させていただきました!
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OLYMPUS DIGITAL CAMERA ずらりと並ぶ靴下編み機!



IMG_4241 一つの靴下でも、何種類かの糸を使って靴下が編まれていきます。
細い糸はビジネス向き、太い糸はアウトドア向き…など用途によって糸の太さや機械も変えています。



OLYMPUS DIGITAL CAMERA 筒状に編まれ、つま先が繋がった状態で出てくるので一枚ずつに分けます。



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OLYMPUS DIGITAL CAMERA 一枚ずつに分けられ、つま先のあいた靴下をミシンで縫い閉じます。
手作業で靴下をミシンに通していきます。


OLYMPUS DIGITAL CAMERA 編み目の乱れを手作業で整えたり、検品して包装。
問屋さんやお店に運ばれ、売られ、私たち消費者のもとに届けられます。



実際に靴下工場を見せていただくのは初めてだった私たち。
靴下工場と聞いて、オートメーションなイメージがあったのですが、一つ一つ手作業でされているところも多いのが意外でした。
日本ならではの丁寧なものづくりを、伝えていきたいという社長や社員のみなさんの思いを強く感じました。

納得のいく良いものを作りたい、伝えて行きたいという思いからできた商品が、世界に羽ばたいていく…。
奈良でそんな素敵なものづくりが行われていると知り、とても嬉しく思いました!
これからも、地球や人にやさしい商品を、この奈良で作り、ものづくりを伝えていただきたいです。



ヤマヤ株式会社(Yamaya Co., Ltd.)
本社
〒635-0824 奈良県北葛城郡広陵町疋相97番地の1
TEL:0745-55-1326 FAX:0745-55-5133
Hoffmann 東京営業所
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2丁目8番5号 岩崎ビル202
TEL:03-3713-3705 FAX:03-3713-4150
http://www.yamaya-e.com/

WRITER

奈都


編集スタッフ



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奈良のイメージ。「鹿、大仏、修学旅行??」
ちょっと待って〜!奈良って、たしかに京都に比べたらとっても素朴かも。 だけど、まだまだみんなの知らない素敵なトコロがたくさんあります。 歴史、自然、食べ物、人。 「もっと多くの人に奈良を知ってほしい!」とアメヒヨスタッフが立ち上がり、 奈良の魅力をお届けするのがこのコンテンツ。
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