discovery Nara

08

June.2015

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着る人によりそう服 Milleturu〈ミルツル〉

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こんばんは、ayaです。
今回ご紹介するのは、大和郡山市にアトリエ+ショップを構える洋服のお店「Milleturu(ミルツル)」。 
オーダー後、一着一着丁寧に心を込めて仕立ててくれる特別な服が魅力です。

テキスタイルのデザインからお仕立てまでされている、こだわりの世界をのぞいてきました!



オリジナルテキスタイルができるまで



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近鉄・JR郡山駅どちらからも徒歩15分くらいのところにある、ナチュラルな雰囲気のショップ「Milleturu」。
お店の扉を開けると、澄んだ空気が広がっているような不思議な感覚に心が落ち着きます。

新作テキスタイル「潮騒~しおさい~」の鮮やかなターコイズがゆらゆら揺れる店内。
これからの暑くなる季節に涼をあたえてくれる爽やかさです。

潮騒のワンピースに身を包んでいるのは、ミルツルデザイナーの天野 千鶴(あまの ちづる)さん。
テキスタイルのデザインから縫製まですべてお一人でされています。

「潮騒」は天野さんのふるさと、愛知県渥美半島・伊良湖岬の海をイメージして描かれたテキスタイル。
日本画で使う顔彩という絵の具で何度も何度も描き直し、イメージに近づけられたそう。

波打ち際から眺めた思い出の風景、沖に向かうにつれ日差しでキラキラと光る海。
図案を描くときはいつも、洋服にする時のことをイメージしながら描かれています。


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□描かれた図案も原寸大。(120 × 90)
型屋さんに型を作ってもらい、京都の職人さんが手捺染(てなっせん)で染めてくれます。
「潮騒」はグラデーションがあるため濃・中・淡の3型。
パソコンデータでの図案が多い中、いつも手描きで柔らかさ・温かさを出しているそう。




自然に溶け込むテキスタイルの魅力



洋服作りのお仕事の中でも、テキスタイルのデザインからされているデザイナーはとても少ないのだそう。
素材によっても図案をどの方法で入れるのかによっても専門の職人さんが違うので、ひとつのテキスタイルが出来上がるまでかなりの工程がかかるのだとか。

天野さんの場合も型・染めは京都、刺繍は神奈川、麻は滋賀など各地の専門の職人さんと何度も打ち合わせをして作られています。
年配の職人さんたちも、天野さんの熱意が伝わり真摯に作品づくりを支えてくれている心強い存在。



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「つばめダンサーズ」
つばめがダンスしている可愛らしいテキスタイル。
刺繍でつばめの模様が入っています。
身に着けると楽しい気分になりそうですね。



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「花野」
秋の七草が図案になったテキスタイル。
ススキやキキョウ、ナデシコなどがゆらゆら揺れているよう。
これを着て、金色の野原にたたずみたくなります。



店内で洋服に囲まれていると、子どもの頃に見た自然の優しさに包まれているような心地良さを感じます。
思い出の中の風景を形にされていることや、顔彩が使われていることも関係しているのかもしれません。
朱・若葉・藍・鶯・・・顔彩の色の名前だけ見ても、日本の美が感じられます。

テキスタイルに付けられた名前も個性があってかわいいですよね。

日本の四季を感じるデザインもため息が出るくらい本当に素敵。
この日私も潮騒のワンピースを試着させてもらったのですが、なめらかにすべる生地と透明感のあるテキスタイルにキュンとなりました。

腕周りの動きやすさやデコルテがキレイに見える襟の部分も肌に馴染んでまったくストレスを感じません。
その上自分にピッタリのサイズでオーダーできるのだから嬉しい限りですよね。



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「ゆきのあしあと」 

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「3626サシコ」 

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「たんぼ便り」 


向かって左 : 淡い色合いで涼しげなテキスタイル。
オリジナルの「田」の字をした貝ボタンもかわいい。
ちなみにとなりの貝ボタンは「オクラ」。
海に接していない奈良県ですが、全国で貝ボタンの生産量が80%以上というから驚きです。



「はじまり」 と 「これから」 



幼稚園の頃から手芸好きのお祖母さまの影響で「作ること」に興味があった天野さん。
中学生の頃にはもう洋服作りをはじめていたそうです。

服飾関係の学校を卒業して数年後、中川政七商店で服飾デザインを担当。
独立されたのち最初は「Mille」のブランド名でスタートされました。

そして、2010年4月にこちらのお店をオープン。
ショップ名である「Milleturu」は、フランス語で千を意味する「Mille」と日本語の鶴「turu」を合わせた造語。
鶴は千年・・と言うように長くブランドが愛されることを願って名づけられました。



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店主・天野さん愛用の雑貨も




天野さんが洋服作りにおいてとても大切にしていること。
それは「 表からはもちろん、裏から見てもきれいな縫製であること」

裏側を見せてもらいましたが、ロックミシンで処理せずパイピングで縫われているのです!
ミシンでこの工程をされたことがある方ならお分かりかと思いますが、とても繊細で根気のいる作業。
時にはパイピング用の生地から作られていると聞き、本当に丁寧に作られているのだなあと改めて感動しました。



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素材も洗濯に強く、機能的で綺麗なライン。

オーダーしてから1点1点丁寧に製作されるため、お仕立てを待つ期間は約1ヶ月。
大切にしたい一着を「待つ」という時間も宝物のような気がします。

年月が経ち、気になるところはお直しもしてもらえるので安心。
上質で丁寧に作られた洋服を長く着るというのはとても理想的ですよね。



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ゆきのあしあと くつ下

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ショップやテキスタイルをイメージした香り入り巾着

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「ミルツルの世界 着る人に、よりそう服」 主婦の友社


□ ミルツルオリジナル □

「ゆきのあしあと」で作られた肌触りの良い靴下や香り入りの小さな巾着も人気。それぞれのテキスタイルをイメージして石田理恵さんが天然の素材を使って調香。ブランドをイメージして作られた巾着にはおなじみのミルツルマークがかわいい。
他に、初心者でも分かりやすく書かれたソーイングブックも。天野さんの丁寧な手仕事が垣間見れる一冊。



ウエディングドレスのデザインやユニフォームなど、一生の記念になるオーダーも。
お裁縫教室の他にも、洋裁にこだわらずいろいろなワークショップやイベントなどもされています。

4月に東京で開催された個展にもたくさんの人が訪れ、その魅力に触れられました。

「今後もいろいろな場所で展示会を開いていきたいです。」と天野さん。
そしていつか関東にもう1店舗「Milleturu」をつくるのが夢だそう。

今後のミルツル、天野さんの活躍が楽しみですね。



NHK Eテレ 「すてきにハンドメイド」・・・6月25日(木) PM9:30~9:55
「お出かけの楽しいおとも!フタくるくるリュック」 
直線縫いで簡単にできるリュックの作り方をミルツル・天野 千鶴さんが丁寧に教えてくれます!ぜひご覧くださいね。




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Milleturu
奈良県大和郡山市北郡山町130-3
TEL:0743-52-4420
OPEN:11:00~18:00
定休日:日曜日・月曜日
HP:http://mille-turu.com




WRITER

aya


編集スタッフ
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奈良のイメージ。「鹿、大仏、修学旅行??」
ちょっと待って〜!奈良って、たしかに京都に比べたらとっても素朴かも。 だけど、まだまだみんなの知らない素敵なトコロがたくさんあります。 歴史、自然、食べ物、人。 「もっと多くの人に奈良を知ってほしい!」とアメヒヨスタッフが立ち上がり、 奈良の魅力をお届けするのがこのコンテンツ。
「奈良、再発見!」がミッションです。

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